【和歌山・串本町】日本初の石造り洋式灯台がある樫野崎灯台に行ってきました。日本とトルコの友好の歴史としても意味深いスポットでした。
2019/10/14
本州最南端の町である和歌山県東牟婁郡串本町の観光名所である「樫野埼灯台」に行ってきました。
串本は世界最北のサンゴの海としてダイビングの人気スポットです。串本の海を楽しむ日本初の海中公園である串本海中公園もあります。
そんな串本町は実は親日国であるトルコとも強いつながりのある土地です。
エルトゥールル号遭難事件
1890年(明治23年)にエルトゥールル号遭難事件と呼ばれる海難事件がありました。オスマン帝国(その一部は現在のトルコ)の軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本町沖にある紀伊大島の樫野崎付近で台風による暴風雨により難破し、500名以上の犠牲者を出した事件です。紀伊大島島民による救助活動により69名は救出されました。
日本とトルコ友好125周年を記念して日本とトルコの合作で映画化もされています。
樫野崎灯台を観光してきました
今回はエルトゥールル号遭難事件による救出の舞台となった樫野崎灯台に行ってきました。
公共交通機関利用の場合は、JR紀勢本線串本駅より串本町コミュニティーバス大島・出雲線「樫野崎灯台口」下車、約37分。
樫野崎灯台の他、トルコ記念館、トルコ軍艦遭難記念碑、樫野崎灯台旧官舎(国登録の有形文化財)があります。
まっすぐの広い道を歩いて観光することができます。ほぼフラットなのでとても歩きやすい。
なお駐車場は無料で84台停めることができます。
さらに駐車場付近にはLa lapinというカフェがあり、食事をすることができますよ。
農家直売の樫野茶屋というお店もあり、干物やキンカンが売っています。
トルコ記念館
最初の観光ポイントであるトルコ記念館。
オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の遭難事故とその後の日本とトルコ共和国の友好の歴史が紹介されています。
トルコ記念館の基本情報
開館時間:9:00-17:00
入館料:一般 500円、小・中・高校生 250円
電話:0735-65-0628
2015年6月にリニューアルオープンしているのでとてもきれいな建物です。
平時国際活動発祥の地として記念碑が建っています。
トルコ軍艦遭難時に救助・看護にあたった人々と赤十字の博愛精神を忘れることなく平和を願う心をデザインしたものであるー日本赤十字社和歌山県支部
壁の模様がとてもきれいです。
トルコの民芸品のお店もあって、本州最南端の地でトルコグッズを買うことができます。
トルコの模様がとても好きなので見るだけでも楽しい。
ちなみに数年前にこちらに訪れたときにショルダーバックを買いましたが丈夫ですしデザインがとても好評です。同じタイプのショルダーバックが置いてありましたが、外側にポケットがついて少し進化していました(欲しい)。
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串本の海は絶景。見事な水平線。
トルコ軍艦遭難慰霊碑
もう少し歩くとエルトゥールル号遭難事件の犠牲者を慰霊するための慰霊碑があります。
トルコ共和国ムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領の指示により、トルコ共和国の資金により昭和12年6月3日に完成した慰霊碑です。明治24年に和歌山県知事をはじめ有志の義金により慰霊碑は建てられていましたが、昭和4年の昭和天皇の樫野崎行幸をきっかけに新たに建設されました。
もう少し歩くとトルコ民芸品とトルコアイスのお店があります。
トルコの模様の皿がとてもきれいでいい感じ。めちゃくちゃオシャレ。
ブレスレットもいい感じ。
せっかくなのでトルコアイス(ドンドルマ)を食べてみることにしました。大人400円、学生300円。
アタテュルク像
トルコ軍艦遭難慰霊碑の建設を決めたムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領の銅像です。
国に平和を 世界を平和をームスタファ・ケマル・アタテュルク
ムスタファ・ケマル・アタテュルクは第一次世界大戦後、分割占領された祖国解放に指導者として立ち上がり、戦争を勝利に導いたトルコ国民の偉大な英雄です。初代大統領として祖国の近代化を成し遂げた建国の父として国民から深い尊敬を受けている、すごい人。
ちなみに銅像近くのトイレが家のような建築物でトイレに見えない。
いよいよ樫野崎灯台
最終目的地である樫野崎灯台にやってきました。駐車場から徒歩5分ほどです。
樫野崎灯台前に樫野崎灯台旧官舎(国登録有形文化財)があります。こちらは日本最古の石造り灯台の灯台守さんの住居です。トルコ軍艦エルトゥールル号の遭難事件の際に救助の拠点となった建物です。この日は平日だったので閉館していました。基本、土日・祝のみの開館のようです。
樫野崎灯台旧官舎基本情報
開館時間:9:00-17:00
開館日:土、日、祝祭日、11月1日(灯台記念日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料:一般 100円、高校生以下 無料
※割引セット割りアリ 灯台官舎+トルコ館 510円、灯台官舎+トルコ館+日米館 560円
樫野崎灯台は慶応2年(1866年)江戸幕府とアメリカ他4カ国との間で結ばれた江戸条約で建設が決められた8灯台のうちの1つです。「日本の灯台の父」として知られるリチャード・ヘンリー・ブラントン(英国人)が日本で初めて手掛けた石造りの洋式灯台です。明治3年(1870年)6月10日に点灯されました。
太平洋が一望できます。一面に広がる水平線は必見です。
樫野崎灯台近くにイングリッシュ・オークの植樹があります。日英グリーン同盟2002の一環として、樫野崎灯台が英国人リチャード・プラントンの手により建設された日本最初の石造り灯台であることから英国大使館より串本町に寄贈されました。
まとめ
今回はトルコ軍艦エルトゥールル号遭難事件の遭難者の救出舞台となった樫野崎灯台に行ってきました。樫野崎灯台は日本初の石造りの洋式灯台として歴史的価値があるだけでなく、日本とトルコの友好にとっても価値のある建物でした。
串本の海はとてもきれいで、かつ迫力があります。樫野崎灯台から眺めるオーシャンビューは最高なので、串本に来たなら立ち寄ってみてほしいスポットです。私も何度来たことか分かりません(飽きない)。
記念館以外は無料で楽しめるというのもいい点だと思います。
それでは。